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メディカルダイエット(安易なダイエットは禁物)

健康体重を目指す

ダイエットというと、ただ痩せることであると考えている方がいらっしゃいますが、ダイエットという言葉のもともとの意味は、英語「diet」に由来しており、「生活様式」を意味するギリシャ語「diata」から、「毎日の食事」という意味で使われるようになったそうです。 そこから、代謝異常・消化器系内臓疾患・肥満などに対する「食事療法」をダイエットと言うようになりました。そして、今では減量する食事療法をダイエットと称しているようです。

メディカルダイエットは、薬を飲んで減量するという意味で用いられていますが、本当の意味でのダイエットではないということに注意する必要があります。

身長に対して理想的な体重はどのくらいか?簡単な指標は、BMI体格指数)です。これは、簡単に求められるのでよく用いられます。BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算できます。この式の中の身長はメートル表示ですので、170㎝ならば、1.7mとなります。

では、目指す体重はどのくらいが理想なのでしょうか?これは女性の理想体重、男性が女性に求める理想体重、健康体重少しずつ異なっているのです。

女性に理想の体重を聞くとだいたいBMIで18から19くらいと答えるそうです。一方、男性が求める理想女性の体重を聞くと20くらいだそうです。そして、死亡率が最も低い健康年齢は22~25なのです。

極端な減量は危険です。フランスでは2015年以降、BMI18未満のモデルを雇用することを法律で禁じているくらいです。

もし、あなたがBMIが30を超えているのでしたら、減量は必要でしょう。BMI、25を目指すことは、大切なことです。

急激な減量は危険

体重の5%以上を1か月の間に減量することは危険であると言われています。急激な減量は、絶食などの極端な食事制限になります。これは、エネルギーを得るために筋肉のタンパクから糖新生を行うことになり、筋肉量の減少につながります。そして基礎代謝量が低下するのです。また、炭水化物を減らした食事制限は、ケトン体を作り、吐き気や無気力、LDL-コレステロール値の増加、電解質バランスの変化、アシドーシス(酸塩基平衡異常)を引き起こします。望ましい状態とは言えません。

そこで、減量は体重の1か月に5%以下くらいにする方が良いと思います。急激に体重を減らすと、必ずリバウンドします。リバウンドによって太った場合、ダイエットで失われた筋肉や骨などは増えず、体脂肪だけが増えてしまうのです。減量中も食事のバランスには気を使い、ビタミンやミネラルを含む野菜、きのこ、海藻を十分摂取することが大切です。 

食事制限をして、まず減るのは水分です。その次に脂肪が減り始めますが、体脂肪の減量は緩徐です。つまり、減量を始めて、最初のうちは水分減少による体重減少で、その次が、脂肪の減少というわけです。ですから、最初は減量がスムーズにいったけどだんだん落ちにくくなってきたというのは、当然の結果なのです。

今ついている脂肪を落とすなら食前(空腹時)に運動すると効果的です。空腹時に運動すると脂肪の燃焼率が高まります。しかし、筋肉を動かすためには糖が必要です。空腹時は体を動かすために使われる“第一のエネルギー”である糖が体内に不足しています。そのため、空腹時に有酸素運動をすると、血液中の糖質だけでは体を動かすために必要なエネルギー生産が追いつかなくなり、結果、脂肪を分解してエネルギーを生みだす、と考えられています。ただし、お腹がペコペコの状態で長時間の有酸素運動をすると、エネルギー不足から糖新生を起こします。糖新生は筋肉のタンパクを分解し糖に変える代謝です。そのため、筋肉量が減ることになります。空腹時に運動することは、減量という意味ではよいのですが、慎重にタイミングを計らないといけないと思います。長時間にわたる運動をするのであれば、十分なエネルギー補給は不可欠であると考えるべきです。

では、体内に貯蔵されている脂肪1kg1,000g)を消費するにはどれだけのカロリーが必要になるのでしょうか?脂肪細胞の約8割は脂肪ですが、残り2割ほどは水分や細胞を形成するさまざまな物質で構成されています。ですから脂肪1gといってもその8割を消費すればよいのです。脂肪1gを燃焼させるのに必要なエネルギーは9kcalなので、1kgの体重にあたる脂肪細胞を消費するには、その8割の脂肪を燃焼させればよいということです。これを踏まえて計算すると脂肪1kgを消費するのに必要なエネルギー(カロリー)は、9kcal×1000g×80%=約7200kcal 程になります。 つまり、1カ月で1kgの脂肪を減らすために消費すべきエネルギーは、7200÷30240kcalとなり1日あたり240kcalになります。毎日240kcal分のエネルギーを多く消費する、もしくは摂取を抑えられれば1カ月で1kgの脂肪を減らすことが出来るのです。

食欲を減らし、ダイエットを助ける薬(リベルサス)

リベルサスは「やせるホルモン」とされるGLP-1の経口薬です。リベルサスを飲むことで食欲が抑えられ、ダイエットの効果が期待できます。

だからと言って、薬でダイエットをするという考えは本筋ではありません。正しい食事の知識を持って、栄養バランスを考えながらダイエットをすることが原則です。とは言っても、どうしても薬に頼りたくなるのが人情です。注射薬が主流ですが、経口薬の方が、抵抗感がないので普及しやすいと思います。その中で、GLP-1受容体作動薬が、注目されているのです。

どうしても、体重が減らせないという方に対して使われるものです。きちんと説明を理解して、定期的な診療を受けながら使用するべきものです。

GLP-1はもともと体内に存在するホルモンで、胃腸の動きを制御して満腹感を持続させ、少しの食事でも満足するようになる薬。自然に食欲が抑えられ、結果として体重を減少させます。リベルサスは国内で糖尿病の薬として承認されているGLP-1受容体作動薬です。

 

リベルサスについて

当クリニックでも、患者さんからの希望があれば、診察をして服薬可能であると判断すれば、処方しています。ただし、この薬は、肥満改善のために使用するときには健康保険は使用できません。

当院で処方しております。1か月:診察料+検査代+薬代9000円~

リベルサスは、GLP-1受容体作動薬で、減量に有効とされる「セマグルチド」が主成分です。血糖値を下げるインスリンの分泌を促進するほか、食欲が抑制される作用があります。また、血糖値を低下させる働きがあるため、糖尿病の治療薬として使われています。しかし、血糖が高くなると、インスリンを分泌させるという薬の作用のために、副作用として低血糖をきたす可能性は低いと思われます。

さらに脂肪分解や代謝を促進する効果も期待でき、基礎代謝が向上して脂肪の燃焼につながります。

受診の場合には、ご自身の健康診断の結果を持参いただくことをお勧めします。

トレーニングと食事

筋肉を増やすには、運動後にしっかりタンパク質が豊富な食事をとることです。筋トレと食事のタイミングを考えて筋肉づくりを行いましょう。

ただし、エネルギー不足の状態で筋トレを行うと、糖新生を引き起こし、筋肉の分解されるので、運動前には、エネルギー補給(糖質)をしておく必要があります。空腹状態でトレーニングをすべきではありません。

食後は副交感神経が優位となり、時間が経つにつれて交感神経が活発的になります。しかし、食後から筋トレまでの時間が開きすぎると、体内のエネルギーが不足し始め、筋トレの効果が薄くなってしまいます。そのため、消化が完了する「食後23時間」が、筋トレを行うベストなタイミングといえます。

運動後45分がプロテイン摂取のゴールデンタイム

筋トレでは、「運動をして筋肉繊維が傷つき修復する」という作業を何度も繰り返すことで、筋肉を鍛えることができます。交感神経が活発になると、筋肉に送られる血液量が増え、身体の基礎代謝が上がります。

ですから、運動後は、トレーニングによって傷ついた筋肉を修復するために、しっかり食事を摂ります。運動をした後の体はエネルギーや栄養素を大量に消費している状態なので、栄養をしっかり摂取することで体に吸収されるのです。特に運動後45分以内に食事やプロテインを摂取するのが好ましいと言われています。

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